SF系の冒険活劇? 長編です。
惑星エリシュシオンの谷。
赤茶けた不毛の大地は、いつから命を育むことをやめたのか。
法の加護を受けぬ封じられた世界。
姿を消した恋人を探し、政府のエージェント、ジェスターはそこに足を踏み入れる。
思い出せば、苦しみしかない。
それでも決別できない過去を煎じたお茶に、何を思うか。
手足が引きちぎれた仲間をみても、彼は動揺さえ浮かべない。
それが、「谷」の現実。
存在することさえも否定された彼らの命。
なぜ「法」はここをこのままにしておくのだろう。
裏切り? 戸惑いを隠せないジェスター。
しかし、それもまた、この谷の常識なのか……。
未来を選択することは、過去との決別でもある。
選択を迫られるジェスターが、最後に選ぶものは……。連載中。