鬼喰 第四話「追憶」終 更新
帰れない。
彼女一人を永久(とこしえ)の闇に封じて、わたし一人だけがぬくぬくと居心地の良いところへと帰ることはできない。
「すまない。せっかく迎えに来てもらったのに」
「戻ってくるんだろ」
黒々とした瞳に怯む。何もかもを見透かしそうな眼差しから、わたしは逃げた。
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第四話、完結いたしました。
お話の中では冒頭から最終行まで半月くらいしか過ぎていないのに、連載は1年以上かかってしまいました。
夏の気配もまだ残る今、季節はずれも甚だしいですが……一足先に冬の気配を楽しんでいただければ幸いです。
第四話の完結にともない、閑話「春なれば」を時系列にそって第四話の後に移動しました。
これに関し、第四話序、一~八、および閑話「春なれば」のファイル名が変更になりましたのでご報告申し上げます。
変更いたしました各ファイルにブックマークをなさっていた方にはお手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
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