目次は次のとおりです。
動詞であればその主語となる名詞を、名詞であればその述語となる動詞を列挙。
慣用表現には意味の簡単な解説があります。
文例は17万。この大きさ(文庫サイズ)には破格の文例数だと思います。
名詞と動詞、主語と述語の組みあわせもさながら、主語と述語をなにで繋ぐかの確認に便利です。
コラムにもありますが、「を・に・が」の使い方の別に自信がないときに、さっと繰れます。
また意味的にはこれでよいのだけれど、語呂が悪い、微妙にニュアンスが異なる、異義語に置き換えるほどではない、などのときのヒントにもよいかもしれません。
ただ、組み合わせとその簡便な意味は乗っていても、詳細は書かれていないため、これまでに知らなかった表現(組みあわせ)を使用する前には別の辞書を引いてそのニュアンスを確かめることが必要です。
実際に辞典として使用するよりは読み物として楽しんでいます。
こんな表現があるんだなあ、と……そうですね、データをプールするような気持ちで。
これをそのまま使うよりは、そうして蓄積されたものが自分の表現を生み出す土台になる、というような……ことがあればいいな、と(笑)
わたしにとって辞書は「どこからでも読める読み物」ですが、これは特にその感の強い書籍です。
コラムはなかなか興味深いですよ。
誰もがよく使う名詞や動詞に対し、通常はそれほど使われないことばを繰り返し用いている場合。
比喩表現を好むか(直喩、暗喩)、慣用表現を好むか。などなど。
そういう目で小説を読むと、物語とは別に楽しめる部分も増えるのではないでしょうか。