目次は次のとおりです。
日本語の豊かな語彙が索引により体系的にまとめられています。
また、ひとつの言葉を、多角的に解説していることが特徴でしょう。
収録語そのものは五十音順に書かれているので、多角的ではあっても、ページを行き戻りすることはあまりありません。
(……時には、ありますが)
上段に意味内容の完結な解説、下段にその意味に相当する単語群が配されています。
言葉たいして意味の説明があるのではなく、その意味を表す言葉が並べられているところは逆引き的です。
なかなか手に入らないレアな本、ってなんて言ったっけー?
というときに、役立ちます!
答えは稀書、珍書。
似てるけど奇書、珍本となると、内容が珍しいという意味で、危うく間違えるところでした。調べて良かった(笑)
似たような言葉の使い分けを確認するための辞典が類語辞典であるなら、これは基本的な日常語から使いたいことばを探すための辞典です。
「んー、アレってなんて言ったかなー」とか「この表現であっていたかな……」などの場合に力を発揮します。
念のため、下段の言葉を類語辞典で調べ、ニュアンスからの使い分けも確認するとよろしいかと思います。
たとえば、「明るい」ということばについては、
実際の明暗のほかに、
鮮やか透きとおったという色彩の「明るい=鮮明、透明」、
性格が「明るい=明朗」、
知識や学問に「明るい=明達」、
物事が「明るい=明白、明快」、
そして慣用句、故事成語、が解説されています。
明るい、と言うことばに含まれる心象的なものを理解することもできますね。
また、和語から漢語、漢語から和語への置きかえにも役立つのではないでしょうか。
前述のページの行き戻りに関してですが、分類をまたぐ言葉に関しては(例:風音の場合。風は気象、音は現象に分類されます)多少、行き戻りが発生します。
まあ、これはどの辞書・辞典でも起こりうることです(笑)