目次は次のとおりです。
分類は、次のようになされています。
この類語グループも、名詞、動詞などの区分より、近い意味を持つグループが隣り合うように配慮されています。
まず、見出しとなる語が大きく表示されます。その下部に、類語が記述されています。
次に、類語に共通する概念が説明されています。
さらに類語の使い分けに関する観点が解説され、例文が記載されるという方式を取っています。
特にこの使い分けが複雑である語に対しては対比表が用意されており、どのような場合にどの語が使用でき、あるいは使用できないのかが直観的にわかります。
最後に関連語や反対語とその説明が記されています。
漫然と使用している類語のニュアンスの違いを確認するという点で群を抜いていると思います。
確認だけでなく、「ああでもなくて、こうでもない」とニュアンスの違いに、ぴったりくる表現を思いつかなくて悩んでいるときにはよい指針となるのではないでしょうか。
わたしのもっとも愛する類語辞典です。
単に五十音順ではなく、分類されていること。これがすばらしく使いやすいのです。
もし、五十音順の索引しかなければ、それはただの言い換え辞典、和和辞典でしかありません。
ところが、分類されていることで、よく似た行動だけれど、その行動の意味は全く違うという言葉を調べることができます。
さらに、この辞書には類語として示されるいくつもの言葉の「共通する意味」と、それぞれの「使い分けの観点」が示されています。
そう、類語は、同義語ではありませんものね。
また、動詞や形容詞に関する類語はもとより、助詞助動詞の類語まで網羅しているのは、うれしいかぎりです。
類語辞典でひとつだけ選べと言われたら、わたしはこれを取ります。
唯一の難点は装丁。表紙が化繊ですが布製なので、付属のビニールカバーを付けたまま使用すると、滑ります。片手で扱える材質ならもっと良いのですけれどね。結局ビニールカバーは剥がしましたが、今度は汚れが気になったり(笑)
現在こちらは絶版。新装版が出ています。
→「使い方の分かる類語例解辞典(新装版)」