** 小説家に100の質問 **

1.まえがき(あなたの意欲をどうぞ)。
 おもしろそうだな、と思い、チャレンジ。
 しかし「小説書き」と名乗って良いのか、騙りじゃないのか、とか。
 いや、深く考えるのはよそう……。
2.あなたのペンネームを教えてください。
 八仙花。あじさいのこと。
 HN兼用。
 由来は好きな花だから。それと、他の人とかぶらなさそうだったから。
 PNを別に用意しようかとも思いましたが、使い分けが面倒くさくて、やめました。
3.小説の中の人物として八仙花を描写してください(自己紹介)。
 人を形容するにはたくさんのことばがある。
 が、あれを表現することばを選ぶのは難しい。
 日により時により、あれのもつ雰囲気はがらりと変わる。
 つい今しがた、鬼も逃げ出す勢いで怒っていたかと思えば、次の瞬間にはお茶をすすり寛いでいる。
 先ほど上機嫌で話していたかと思えば、今は烈火も凍てつくようなまなざしで舌論している。
 まあ、気分屋、ということだろう。
 触らぬ神にたたりなし、と言ったのは誰だったか。至言といわざる得ない。
 しかし、なによりわたしは、その不名誉な評を意に介さない性格を非難したい。
 いつぞやは占い師に「天性の浮気性」とも言われていたが、あれはそれにさえ
「それが天性というのなら、治るものじゃなし、諦めてもらうしかないわねえ」
 などと嘯いていた。あらためる気は欠片もないらしい。
 大体において、人間というものは……。
「寝言は寝てからおっしゃれば? 世迷言なら、あの世でどうぞ。奈落までは長い旅になるわねぇ。道中お気をつけていらしてね」
 
 語り手が貝になったため、完。
4.あなたの職業は?
およそ10年勤めた会社を退職し、今は気ままな自由職。
5.あなたのバイト遍歴を教えてください(あれば)。
1.菓子屋の店員。多くは裏で商品つくりにいそしんでいた。主に焼き菓子の担当。
 揚げ菓子担当者とつるみ、味見と称してつまみ食いをしていた。この間に体重は2kgほど増加(やや少なめに見積もっております)。
 人手不足の折にはカウンターに立つこともあり、夏場の暑い厨房から逃げ出すために、バイト仲間にはしきりに長期の旅行を勧めていた悪党。
2.家庭教師。小学生2名、中学生3名をかけもち。
 小学生はともかく、中学生にもなってろくに日本語も喋れない輩に激怒。
 お行儀から叩き込んだ。
 家庭教師の「家庭」の意味を悩んだ日々。
 しつけが主たる業務だったような気が……。
3.バイトと言えるかどうか。勤務先系列のレストランのウェイトレスおよび仲居をときどき。
 および関連会社のイベントでのコンパニオンをときどき。
 加えて荷卸、棚卸の非常勤要員。
 会社はわたしが5,6人いるつもりでいたらしい。給料は1.3人前くらいでしたかねえ……。
 そんなこんなで八年目の夏一度は辞めましたが、一年後エマージェンシーコールに担ぎ出されてさらに1年(笑)
 来年夏にはまた復帰予定(?)
6.小説書き歴は。
 どこを起点とするか迷うところ。
 書いてみようと思い実行に移したのはかれこれ十○年前。
 小説、と評価をいただいたのは極最近。
 したがってその間に書いていたものは謎のテキスト。
7.小説書き以外の趣味を教えてください。
 読書と音楽鑑賞でしょうか。
 好きなこと、と、趣味の境目がよくわかんない。
8.好きな小説のジャンルは。
 ファンタジーです。
 重めでシリアスな雰囲気の作品が特に好きです。
9.好きな作家は。
 島田荘司。小野不由美。スティーブン・カーナル。畠中恵。菅浩江他多数。
10.尊敬する作家は。
 今はスティーブン・カーナル。
 知識に裏づけされた確かな設定と、ストーリーの巧みさにベタ惚れ。
 隙のなさがいい。
11.好きな小説は。
 スティーブン・カーナル「J−ファクター 臓器移植順位」
 畠中恵「しゃばけ」
 菅浩江「末枯れの花守」
 小野不由美「図南の翼(十二国記)」
12.好きな映画は。
「レオン」
「インディペンデンス・デイ」
「フィフス・エレメント」
「プライベート・ライアン」
「バットマン リターンズ」
「パイレーツ・オブ・カリビアン」    順不同
13.好きな漫画・アニメは。
 アニメは最近見てません。
 このところテレビはもっぱらニュースとゲーム用です。
 漫画は今はWEBで公開している漫画ばかりです。
 感想をブログに書いてみたいのですが……ちょっと難しそう。
14.好きなドラマは。
 あまり見ないのでわからないです。
 演技がくすぐったくて最後まで見ていられません。
 それからセットはともかく、小道具の安っぽさがどうにも気になる……。
15.良く聞く音楽は。
 伍芳さん(古箏のアーティスト)のアルバム
 軽やかな音と、懐かしい旋律。優しい楽曲が多いのでおすすめです。
 他には城之内ミサさんの作品も好きです。
 クラシックは小品が好き。
 リラックスが目的なので重い曲はあまり聞きません。
 最近では赤さまのために童謡を聞く機会も増えました。
16.心に残る名台詞と、その出典は?
「正義は必ず勝つ……いいえ、正義とはあたしが勝つことよ!」
 田中芳樹 薬師寺涼子の怪奇事件簿「魔天楼」より
 客観を意に介さない主人公に乾杯。
17.月に何冊くらい本を読む?
 多ければ毎日2冊ペース。少なければ0冊。
 気分しだいです。
18.小説以外ではどういう本をよく読みますか。
 学術書と論文と辞書、辞典。どちらかと言うと小説よりもこちらがメイン。
 フィクションがノンフィクションに勝ることはありません。たぶん……。
 しかし不可能に挑戦することこそが、人の生きる意義!(ウソ)
19.読書速度は速い方ですか遅いですか。
 速い。かなり速い。ちゃんと読んでいるのか、と聞かれること多し。
 ざっと読んでから感想に浸るので、思い出し笑いも多いです。
 もちろん、ちゃんと読んでないことも多いかも……。
20.あなたは自分を活字中毒だと思いますか。
 いや、そうでもないでしょう。
 ありていに言って「辞書中毒」です。
21.執筆に使用しているソフトは。
 下書きは自前の脳みそ。オーバーヒート、フリーズ多発。
 推敲は手書きのメモ。手帳真っ黒。なにが書いてあるのか、本人にさえも解読不能になることも少なくない。
 清書は「TeraPad」。その後もまだ時間さえあれば手直しを続ける。
 最近はいきなりHTMLで書いてしまうことも。
 あらためて書き直すのは面倒なので……(苦笑)
 おかげでダウンロード用テキストファイルを作る気になれません。
22.初めて書いた小説のタイトル・内容。
 ……タイトルは「金烏玉兎」 古代日本のお話。
 当初べたべたな恋愛小説のつもりでしたが、あまりの不細工にボツ。
 現在手直し中。直るかどうかは未定。
 手直しの結果、権謀術数の渦巻く政治ものになりそうな気配。
 どうも恋愛モノを描けるほどの手腕はないようで……。
23.小説のタイトルはどうやってつけていますか。
 思いつき。
 直観。
 これが決まらない作品は、なかなかまとまらない。
 まとまらなくて、放置している作品が、現在4つ。
24.あなたが書く小説のジャンルは。
 いろいろ。思いつき。
 ファンタジーと伝奇とSFが好き。そのように、書けているかどうかは不明。
25.一人称と三人称、どちらで書くことが多いですか。
 どちらも。
 書きやすいのは三人称。視点は一人に絞ることが多いです。
 視点がどんどんと切り替わるような文体で書いてみたくて画策中。
 一人称は感情移入はしやすいけれど、主人公のいない場面が書けないということが難点ですよね。
 だからお話しの構成を綿密に設計しておかないといけなくて、難しいなと思うことが増えました。
 逆に三人称は、視点の切換えさえ成功すれば、章の順序が前後しても大丈夫な部分も多くて、構成が苦手なわたしには、楽だと感じることもあります。
26.短編と長編、どちらが多いですか。
 数は短編。文字数では長編。好きなのは長編。
 短編は、難しいです。
 説明ナシで進めなくちゃいけないから。
27.どのくらいのペースで小説を書いていますか。
 気の向くままに。
 それでも一ヶ月以上触らないお話はないですね。
 なかなか更新できませんが、アンダーグラウンドでいろいろ触ってます。(笑)
28.ストーリーと登場人物、どちらを先に決めるか。
 ほぼ同時。多くは多発。
 でも、そのなかで実際に書き始めるのは、10分の1くらい。
 書きたいけど書けないネタのストックだけが増えてゆく今日この頃。
29.ストーリーはどういう時に思いつきますか。
 突然。
 歩いているときとか、ごはんの最中とか。
 ええっとほかには、お風呂とか。
 あるいは夢の中。
 たぶん、他に脳みそを使っていないとき、です。
30.ストーリーはどの程度決めてから書き出しますか。
 時によって異なります。最後まで決めてからという場合も、書きながら決める場合も、どちらも同程度ありますし。
 でも、推敲の途中でどんどん変更してゆくので、変更を許すか許さないか、という視点からの問いであれば、決めずに書く、という答えになるでしょうか。
31.人物の名前はどのように決めますか。
 直観。それで問題なければ採用。
 問題があるときはその登場人物を不採用にする。
 名は体を表すっていいますしぃ。
 ……でも、約二名、名前のないレギュラーさんがいます。
 神主さん(鬼喰)とおじいちゃん(風紋)ですが……個としての存在より、立場としての存在のほうが強いからかなー、とか。
32.資料をどのくらい集めてから書き出しますか。
 書きながら集める。もしくは書いてから調べる。
 ゆえに推敲と修正に多大な時間が必要。
33.小説を書くときにあなたが気をつけていることは。
 独りよがりにならないこと。趣味に走らないこと。
 でも、気をつけているだけになりがち。
 すみません。趣味だけに走ってます。
34.小説を書く能力は、どのように磨きますか。
 磨……磨きたいんですけど、方法があるなら教えてください。(切実)
35.ネタが無いときはどうしますか。
 何か他のことをしてると思う。寝るとか。食べるとか、……歌うとか。
 ああ、歌ってることが多いかな。
 鼻歌。八仙花作「二度とは歌えない歌作品8888番」とか「晩には覚えていない曲作品8889番」とか「朝には忘れてる曲作品8890番」とか、そういう感じ。
 作品番号は適当。
 最近は書き留めるようにしていますが、ろくでもないものが多いですねぇ。
36.あなたが小説を書く上で影響を受けたものはありますか。
 小説と言うよりも、言葉に関する感覚ですが。
 恩師がいます。
37.他の人の書いた小説を読むとき、ついつい注目してしまうのはどういうところですか。
 世界観が確かかどうか。その舞台が在ると騙されることができること。
 キャラクターの思考の展開が、なりゆきとして自然であること。
 ……飛躍しすぎていると、ついてゆけないです。頭固くてごめんなさい。
38.これから書きたいテーマは。
 生きている、ということ。
 生きてゆく、ということ。
 人を傷つけてでも守らなければならないものが、在りうるのか、ということ。
39.感想はどのように得ていますか。
 掲示板とメール。電話、口頭。いろいろ。
 どれでいただいても、うれしいです。
 最近はweb拍手のコメントからが多くなりました。ありがとうございます。
40.批評されても良いですか。
 批評してもらえるような作品が書きたいです。
 今は、批評さえできないシロモノですから……。
 つっこみどころが多すぎて、どこからつっこむか悩む、とは、某友人談。
 ただ、明らかに読めばわかることとか、読み進めれば明らかになることを訊ねられると困りますね。
 特に設定は話の中で順を追って描いてゆきたいので、全部種明かしをしてから話を始めろ、となると、もうどうにもお手上げ。
41.あなたの未来予想図、22世紀の世界はどうなっていると思いますか?
 人がいて、小さな諍いもあって、そこそこに幸せ。
42.ますます発達する科学。人間のクローンについてあなたの考えは。
 技術が確立されているとは言いがたい今、生まれてしまったクローンの少女の未来を思うと、不安です。
 今後、人のクローンが禁止された場合、彼女の権利がどこまで認められるのか……たとえば、羊のドリーのように遺伝子に何らかの障害があるとわかった場合に、クローンである彼女が子供を生むことについて、どのような判断が下されるのか。
 ではそれを見越して、遺伝子の不良を正した場合、生まれたのは人か、人の亜種か。
 とにかく何でも規制すればいいという性質のものではないので、識者の方々には、ヒトのクローンの是非を問うだけでなく、ヒトのクローンが生まれることも前提に、熟考していただきたいものです。かといって規制の確率が10年20年と遅れれば、その間にクローンの子孫が生まれてしまうこともありえますから……。
 クローンをわが子として求める親御さんにも、ぜひ、考えて欲しいです。
 子供が欲しい、というあなたのエゴで、未来に毒を潜ませないでください。
 えー、クローンではありませんが、遺伝子工学関連ということで。
 花粉症の「人」のために、花粉の出ない「去勢杉」を作るってのは、間違ってると思う。
43.超能力やUFOを信じますか?
 わたしはあまり信じたくないです。こわがりなので。
 もし交流をするなら、国家なり、公けの、適当な機関との交渉を経てからにしてほしいなあ。
 個人に接触してくる宇宙人って、胡散臭すぎるもの。
 ちゃんと交易をしようと思ったら、まずその国の政府に打診するでしょ。
 こっそり個人に接触してくるわけですから、後ろ暗いところがあるに決まってます。
 そういう理由からも、公けされてない存在は「ない」と信じたいです。
 超能力も、あれば面白いと思うけど、わたしは要らない。もてあましそう。
44.世界の終末はどのように訪れると思いますか。
 世界、の定義が難しい。
 人の世界というのであれば、ケアレスミスで滅びそう。医療事故のように。
45.世界平和は実現しますか。
 人間の既存のモラルに所以する世界、と言う意味でなら、いつでも今と変わらないと思います。
 つまり永続的な平和は実現しないけれど、戦いだけが続くこともないと言うこと。
 なぜなら世界は続くけれど、人は死に、替わるので。
46.最近の凶悪犯罪についてどう思いますか。
 イヤです。
 特に罪を犯した人の「病んでる自分に酔ってる」感じがキライです。
 それよりも、もっとイヤなのは、そんな犯罪でさえ「世の中が悪い」と犯人を擁護する風潮があること。
 病んだ社会で、身も心もすり減らしながら、それでも精一杯まっとうに生きている人がいるのに、安易に「社会のせい」「本人だけが悪いんじゃない」なんて、ふざけるな、甘えるんじゃない!!
 地獄の窯で練り直されて来やがれ!!
47.政治家に物申す!
 政権抗争はもう満腹なので、ぜひとも政治をしてください。
 権を争って政がおろそかになるのは嫌です。
 官僚も政治家も、職業がどうの、の前に、自身も国の民であることを思い出してください。
48.宗教についてどう思いますか
 宗教は、タブーを規定するもの、と捉えています。
 つまり、ある宗教を信じている、と表明することは、その宗教に規定される禁忌は犯さないという宣誓です。
(豚は食べない、とか、牛は食べない、とか、人は食べない、とか、ですね)
 ゆえに無宗教というのは、一切のタブーにとらわれないということ。
 したがって「自分は無宗教」という人を、わたしは信用できません。
 ありとあらゆるタブーから解放されているということは、ある日突然、頭からかじられるかもしれないですし。
 でも。
 拝め、拝まないと祟っちゃうぞ、とか
 わたしを拝まない者は殺しても良い、というような神様はもっと気色悪いです。
 ちなみにわたしの実家は曹洞宗で、もちろん近隣の神社の氏子。当然、わたしも同様。
 ゆえに、仏教、神道のタブーに触れる行いは慎みます。一応は。
49.一日は二十四時間ですが、ほんとは何時間くらい欲しいですか?
 どれだけあっても同じだろうなぁ。ほとんどが睡眠時間に費えそう。
50.現代に生まれてきて満足ですか。現代以外ならいつ頃生まれたかった?(過去・未来どちらでも)
 そこそこ満足。たぶん、それがいつであっても。
 毎日が幸せでなくても、極めて不幸せでなければ、OKということで。
 だって、どんなに悲惨な時代でも、権力中枢にいて過酷な外界から守られて生きているならぜんぜん構わないですし、どんなによい時代でも一人寂しく社会の底辺を漂い、足掻きながら死んでゆくのはイヤですからねぇ。
 もし〜〜に生まれるなら、との条件付けは、時代よりも、境遇のほうを重視してしまう人間です。
51.「ファンタジー」とは?
 こことは別の法則とモラルに支配される世界を舞台に描かれる事象。どちらかというと叙情的。
52.何処かに引越しをするとしたら何処へ引っ越しますか。
 庭付き一戸建て! ちょっと質問の意味がちがいますかね。
53.旅は好きですか。何処へ行きたいですか。
 好き。静かでのんびりできるところ。
 今は温泉旅館とかがいいですね。月と紅葉で一杯やりながら。
 雪が降ったら、雪見で一杯。
 花が咲いたら、花見で一杯。
 夏は蛍で、なんてね。
 酒が目的か!?
54.登場人物の死についてあなたの所見を。
 できれば避けて通りたいです。あまり気持ちの良いものではないから。
 でも、今書いているお話にはどうしても「死」がつきまといます。
 それが「自然死」でないことが、一番悲しいです。
55.メールや掲示板の書き込みなどで「顔文字」や「(笑)(爆)(死)」の類は使いますか?
 はい。使います。
 (爆)や(死)は使いどころがつかめなくて、まだ使っていませんけれど。
 気にするようなものでもないと思ってます。象形文字の一種と認識。
 それでコミュニケーションが円滑になるなら、禁じる必要はないでしょう。
 でも、顔文字がキライだ、という方にたいして、使用しない心遣いが必要だとは思います。
 そもそも、ことばはコミュニケーションのためのものであり、文字はことばを表すための記号(シンボル)ですから、コミュニケートの対象に応じてスタイルも変化させなくてはいけないと考えています。
 今後もどんどん新しい記号が生まれると思います。それでよいのではないでしょうか。
 これらの表現に困るな、と感じるのは、便利すぎて多用しがちになることくらいかな。
 描写能力がいっそう退化しそうで。(^^ゞ
56.昨今の日本語の乱れについてどう思いますか。
 明らかに間違った用法でない限り、それも仕方がないでしょう。
 それでも世間がそれを是認せざる得ない状況になれば、それも誤りとはされなくなるのが言語の特徴ですからね。徐々に意味や用法が変遷し、新しいことばが生まれること。これは当たり前です。
 ことばは生き物です。
 進化するし、淘汰される。
 それだけのこと。
 ただ、わたしは好んでは使いません。
 イヤだな、と不快に思うのは今のところ、

  • 一応  →  いちよう
  • 雰囲気  →  ふいんき
  • 後は  →  あとわ
  • そういう  →  そぉゆぅ
  • わたし  →  アタシ(ひらがなは可)
  • 一姫二太郎
     長子は女児、次子は男児 → 娘一人と息子が二人
     女児のほうが丈夫で育てやすいから、最初の子供には女の子がよい、というのが本来の意味。
     ところが後者の解釈の場合、次男は長男の予備らしく、金がかかる挙句他家に嫁ぐ娘は一人で十分という、なんとも勝手で厚かましく、みすぼらしい見識。やな感じ……。

 ……なんだ、結構たくさんあるな。
 そうか。
 ここ、やり直し。
 イヤです。日本語は美しいことばです。汚さないでください。

57.社会に不満を感じることはありますか?どういう時ですか?
 あまりないです。
 我慢しない性質なので、不満もたまりにくい。
 とくに社会という明確でないコミュニティーに対して抱く不満は少ないです。
58.小さい頃、将来何になろうと思っていましたか。
 ……尼僧(シスターではない)
59.あなたの人生設計を教えてください。
 しいて言うなら、目指せ長生き新記録、でしょうか。
 はじめて5世紀を生き抜いたババァとか、ちょっとファンタジーですよね。うっとり。
 でも先日、夭逝の卦があり、と言われショックを受けました。
 わたしの遠大な野望が……
60.外はどんな天気ですか。風景も含めて少し描写してください。
 窓から見える景色は、いつでも幸せに満ちている。
 やわらかな銀色に光る雲も、白く輝く霧雨も、全てが鮮やかな幸福の色に染まっている。
 外へでたい。
 閉じ込められた檻の中から、わたしは思う。
 たとえそこが、どのように過酷であっても。
 ここほどに冷え込んではいないはずだ、と。
 寒い。
 本気で今年の冬はエアコンを使用せずに乗り切るつもりなんですか、社長。
 外のほうが、なんぼかあったかく感じるんですけど……
 ああ、寒さのあまり、意識が遠のく。
61.読書感想文は得意でしたか。
 苦手でした。ことばが気持ちに追いつかなかったので。
 小学校1年生のときの読書感想文は
「絵がすごかった。」の8文字。ちなみに指定書籍は「ひろしまのピカ」
 かわいそうとか、ひどいとか、よくないとか、そういうことばじゃ書けませんでした。その衝撃が大きすぎて。
 それでもちろん、書き直しをさせられました。
 ひとり教室に残されて苦心していたところ、隣のクラスの担任が気付いてくれまして、
「じゃあ、ぴったりすることばをさがしてごらん」
 と、国語辞書の使い方を教えてくれたんですよね……。思えばこれが辞書中毒のはじまりかも。
 以来、高校を卒業するまで、毎年、感想文を書くために、ぴったりくることばを探そうとして辞書を繰り始め、そのまま辞書をよみ続け、感想文はいつも胃痛と戦いながら書いていました。涙。
 感想文は今でも苦手です。
 これについてはどう思うよ、って聞いてもらえると、話しやすいかも。
 だって、感想を語るのは好きだもん。
62.国語は好きですか?好きだった学科を教えてください。
 成績を思えば得意だったと言えますが、実はそれほど好きではありませんでした。
 好きだったのは
 小学校:理科
 中学校:理科1。歴史。
 高校:化学と物理と、世界史と地理と倫理政経。
 大学:比較文化論、言語学、文化人類学、考古学
です。
63.学校は好きですか。
 好きだったと思います。考えたことなかった。
64.運動は得意ですか。
 不得意ではないです。
 でも、小学校低学年のころは嫌いでした。
 病気がちだったので、楽しそうな友達と一線を画されるようで寂しかったです。
 成長とともに人並みに動けるようになってからは好きでした。
65.鉛筆の持ち方、正しく持ってますか?
 はい。
66.実生活で「あぁ自分は小説書きだな……」と実感することはありますか?どういう時ですか。
 記憶のほとんどがテキストで保存されているとき。
 かるいかるいかるいかるいかるーい頭です。
67.新聞はどこまでちゃんと読んでますか。
 適当。面白ければ全部読むし、まったく読まない日もあります。
 読むという「行動」に、興味はありません。
68.購読している雑誌は。
「ねこのきもち」
 他は興味のある記事があれば、かな。大概は書店でぱらぱらと見ておしまい。
 最近わりと購入する機会が増えたのは「プレジデント」
69.本は本屋で買いますか?古本屋?図書館派?
 本屋。わたしの、という実感が欲しいので(笑)
 それに、辞書、辞典は図書館で借りても……全部は記憶できないし。
 コピーするくらいなら、買うほうがいいし。
 書き込みもしちゃうので、借りてくるのは難しいかなぁ。
 それに、古本屋に辞書、辞典って、少ないんです。あっても、もう持ってるものだったりするんです。
 いいものはみんな手放したりしないですからね(笑) 仕方ない。
 でも、高いんですよねぇ、いい辞書やいい辞典って。
70.詩・短歌・絵など、小説以外で創作をしていますか。
 とりあえず、散文と随筆、勧められて俳句を。
 他には落書き。それから、最近は鼻歌を書き留めるようにしています。
 ビーズアクセサリーを作るのも好き。
71.恋人はいますか。
 良き片羽の君がひとり(照) 二人はいらんわな。
72.何をしているときが一番楽しいですか。
 ぼんやりと夢想にふけるとき。
 理論武装して舌論に挑み、相手を円満に丸め込んだとき。この「円満に」が、ポイント。
 遺恨が残るようなやり取りは好みじゃありません。
73.あなたの人生の支えはなんですか。
 夢かな。
74.懸賞小説に応募したことありますか?その結果は?
 そ、そんなダイソレタコト考えたこともないです。
75.日記は書いていますか?
 一応。ここ3年強は。
76.今までで一番衝撃的だったことは。
 御猫の脱走。誘拐説も有力。
 死ぬかと思いました。
 いえ、帰ってくるまでの4日、死んでいたと思います。
 この世の終わりを感じました。
 御猫のいない世界など要らない、在るべきでない、とまで、呪ってました。すみません。
 帰してくれて、ありがとう。
77.睡眠時間は何時間くらいですか?
 多いときは24時間。少ないときは2時間。
 寝ない、ということは、まず、ありません。
 どんな状況でも、必ず2時間は寝ます。
 ただし、その睡眠が30分の4セット、15分の8セット、と分断されることはありますね。
 平均的には4,5時間かな。
78.夜、眠りにつく前に布団の中で何を考えていますか。
 すぐ寝ちゃうので……
 そうですねぇ。
 枕もとの辞書の山が崩れたら、鼻を骨折するかもしれないな、とか、ですかねぇ。
79.長時間電車に乗る時、車内で何をしていますか。
 寝てます。それか空想に浸っています。
80.ネタになりそうな実体験を教えてください。
 ケガ各種。およびその治療。
 全て麻酔ナシ(麻酔を打つほどじゃないと主張)、この目で見ているので、切開の瞬間の音とか、針が皮膚を突き抜ける感覚とか、糸がこすれる振動とか、皮下のガーゼの動きや、切開したところから出てきちゃう皮下脂肪とか、皮下にたまった半ば凝固した血の血抜き作業とか、まあ、いろいろです。
 焼けた鉄板が皮膚と肉を焼く臭い、牙が皮膚に潜るときの抵抗のなさも、なかなかない経験でしょうね。牙はさくっと入りますよ、さくっと。その時点では、痛みもほとんどありません。血が流れている傷口を見ても、しびれているような感じで、痛くないのです。ええ、痛いのは翌日以降。
 ちなみに皮膚を突き破る音はありません。
 と、いうことで、行きつけの外科のおじいちゃん先生が、いつも笑顔で出迎えてくれます。
「おまえさんのケガは、いつ診てもおもしれぇでよぅ」
81.どうして小説を書くのですか。
 書きたかったから。
 この問いは10年ちょっと前にも訊かれて、困惑した覚えがあります。
 むしろ書きたくなかったら書かないと思うんだけどな?
 好きなことを好きなようにやるだけのことに、わたしは理由はいらないな。
82.小説を書いていて嬉しい・楽しいときはどんな時ですか。
 ネタを見つけて構想を練るとき。
 推敲しながら読みふけるとき。
 感想をもらったとき。
 泣きながら書いて、読んだ方にも泣いていただけたとき。
83.小説を書くうえで苦労することはなんですか。
 いいお茶がないとき。いいアイデアが浮かばないから。
 勉強中に書きたくなったとき。つい意識がそちらを向いてしまうから。
84.小説を書く時の状況は?(場所・時間・BGM等)
 主に自宅の自室。時間はまちまち。BGMはあると気が散る。
 戦闘シーンの動きは立ち鏡の前でフォームを確認。
 見られると恥ずかしいので、ドアも窓もカーテンも締め切り。
85.周りの友人や家族などはあなたが小説書きであることを知っていますか。
 会社の人と、ご近所の人には何があっても教えません。
 自慢できるような作品があれば、また話は違ってくるのかもしれませんけれども……
 現状では無理だな。
 身の程は、知ってます。
86.あなたの周りに小説書きはいますか?何人くらい?
 身近にはいないと思います。ネット上には諸先輩方がいらっしゃいます。
87.スランプに陥ったことはありますか?どう乗り切りましたか?
 あります。お茶飲んで寝ました。十年後突然続きが書けました。
88.長時間パソコンと向き合っていると目が疲れませんか?対策はしていますか?
 長時間……十時間程度は仕事上必要なので疲れていられません。
 せいぜい、ディスプレイの輝度と彩度を落とすくらいでしょう。
 疲労の症状は目ではなく、頭痛として表れます。そうなったら、眠るしか回復方法はありません。大体、20時間を越える頃から限界が見え始めます。
89.最近難解な漢字を使用する作家が多いようですが、あなたはどうですか?
 どうでしょう。わたし自身は特に自覚がありません。
 その人が日常的にどんな読み物を好むかによって、難しいと感じる水準が変動しますしね。
 必要ならいいのでは。
 大切なのはその文字とことばを使用する具体的な目的意識だと思います。
 物語のため、表現のため、作風のため、文字を知ってもらうため、なんにせよ理由があるならいいと思います。
 無意味にひらがなを多用されても、読みにくいですもの。
 それより、WEB上でつかえない漢字、これが頭痛のタネ。
 人名に使用する漢字も制限されちゃうでしょう?
 作るのは手間だし……。
90.こういう小説は許せない!
 好みじゃないと思ったら詳しく読まないのでわからないです。
 ただ、背景のフィクションはともかく、人間性に対するフィクション(著しく偏った主観)が多いと、疲れますねぇ。他にはステレオタイプの登場人物ばかりのときかなぁ。
91.自分の小説に満足していますか。
 ある程度は。程度の低さには片目を瞑っています。(苦笑)
92.他の人のオンライン小説、どれくらい読みますか?
 むさぼるように読んでます。これがタダってすごいよな、とか。
 読み始めたらとまりません。
 読んでると幸せ。
 ネットにはわたしの好きなライトファンタジーがたくさんあるので、いい感じです。
93.同人誌に参加したことはありますか。
 中学校のとき、美術の先生が実は同人作家だったので、そのお手伝いをした程度。
 手伝いの内容は、台詞の校正。電話応対(相手は主に印刷屋)、郵便発送の代行、それから勘定帖つけ。
 ええっと、あとはお茶出しとおやつの買出しと、ときどき、ベタとワク、背景の下書きですかねぇ。
 今思うと、それはOKだったのか、先生? とか思いますが、楽しかったので○。
 ちなみにバイト料は現物支給。つまり、その本。
 内容は、「センセェ、コレはまずいでしょ」みたいな。でも、喜んで読んでた。若かった。
94.将来的にプロ作家になりたいですか。
 それはご勘弁。
95.それはどうしてですか。
 プロになれるような才能はないです。
 仕事に悲鳴をあげるなら、嫌いなことのほうがいい。
 割り切れるし、遠慮なく罵倒できるから(笑)
96.あなたの自作小説を一つだけ薦めてください。
 残念ながら、コピーライトの才能もありません。
 自分の作品の宣伝を書け、というのはわたしにとって拷問です。
 検索エンジンや、小説コミュニティへの登録が遅々として進まないのは、これが原因です。
97.構想中のネタをこっそり披露してください(言える範囲で)。
 大作家が恋愛ものとして描いた歴史ネタを、焼き直し。
 恋愛だけで世の中が回るほど、世界はロマンチックじゃない。色欲と物欲(国家の利益)の二本立てならまだしも王サマの色欲一本やりで国家が動くはずがねぇんだよ。王サマの色欲で国家の有事が決定されるようじゃ終わってるぞその国。だいたいこんな理由で戦争に狩り出されたんじゃ兵隊サンは働かねぇよ。そもそもこの時代の王サマは独裁者じゃないから、ここまで有力貴族の力を無視した政策はとれねぇだろ。おまけに血縁がまるで史実とちがうじゃねぇか、とか、まあ、いろいろ思うことがありまして。
 そういう不遜な気持ちでいっぱい。
(その実、感動して泣いたのはここだけの内緒の秘密です)
98.いつまで小説を書き続けますか。
 書きたくなくなるまで。
 実を言うと、書き続けようというつもりはなくて、今、書きたいから書いている、という感じです。
99.読者に一言。
 お世話になってます。今後もどうか、お世話にならせてください。
 メールや掲示板で感想をいただけると、それだけで「この世は幸に満ちている」なんて感じます。
 自分の空想世界を共有してくれる方がいてくださるのは、すごく幸せなことだと思います。
 ありがとうございます。
100.あとがき。
 けっこう、体力を使いますね……。
 でも、楽しかったです。
 読んだ方が楽しいかどうかは……不明。
 読む方も、体力を使うのではないでしょうか。はたして全部読んでいただけるのか、ちょっと疑問。
 ああ、モノ書きにあるまじき姿勢だ。

by 小説書きに100の質問
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