もみじ

思ひては 桜もみじに 目を瞑る

 まぶたの裏の残像は、春の夕暮れ。

もみじ踏む 幽けき音に こころ澄む

 背中越し。近づく足音に集中する。
 来る人を待つ楽しみ。
 来ぬ人を思う切なさ。



蔦もみじ 編めば指をも 染める秋

 紅葉に見立てて葉を赤く染めた蔦をリースに編み、
 ふと指先を見ると、同じ色。
 指先に秋を集めたみたいにきれいな朱色。

草もみじ おくれ桔梗の 青深し

 でも、たぶんこれはこうだな・・・・・・

 風渡る 黄金の原にひとりおり
  桔梗の花の 青の深さよ


山を燃す そのもみじ葉の すさまじく

 全山を見わたすかぎり染め上げる紅葉の
 音なく燃えるその激しさに、気おされる・・・・・・

錦なす もみじの秋を 白という

 光が弱くなり、霧ごしに見る・・・・・・
 朱色(あけいろ)の秋が白くみえる瞬間。



恒例となりましたKazさんちの句会。 風艸庵

10月のお題は「もみじ」

あえて、ひらがなで、ということでしたので、
楓紅葉ではなくて、赤や黄色に色づく
秋のイメージを詠んでみました。

ゆえに一般に紅葉と呼ばれるあの楓を
詠んだ句がありません。

いろいろと思うところはあるのですけれど、
多くの説明はつけずに(笑)
イメージ重視、ということで。

提出句は最初の二句です。

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