*世界観構築のための100の質問*

  1. ハンドルネーム・ペンネームをどうぞ。
    八仙花、ときどき四葩。どちらもアジサイの異名です。
  2. 世界観構築にあたり、一番最初に決めたところは?
    エルディアという国の気候と地形、歴史、気候、文化です。
  3. 世界観構築にあたり、こだわりを入れたところは?
    政治や経済のシステムです。
    滅亡に至るまでの理由、復興後の情勢をしっかり描かないと、登場人物たちの存在が絵空事になってしまいそうでしたので。
  4. その世界に「神」はいますか?
    「神」を信じる民もいますが多くはありません。
    エルディア北部のサレア地方にはそういった信仰があります。
    現世ご利益的に「王」を信じる民のほうが、エルディアやキ・ファでは圧倒的に多いのです。
    キ・ファの場合は「皇帝」ですね。
    ガラ国、ファーレント国では「神の下の平等」という「法の上の不平等」が発生しています。
  5. いる場合、一神教ですか、多神教ですか?
    エルディア北部サレア地方の人々が信じているのは、多神教です。
    でもどちらかというと宗教というよりは精霊崇拝に近いようです。
    万物に宿る魂を尊ぶ、そういう世界観をもった信仰です。
    キ・ファには神話や伝説はありますが、信仰ではありません。
    ガラ、ファーレントは一神教です。
  6. 一神教の場合、天使、悪魔はいますか。
    サレアの信仰には明確な区分はありません。
    しかし、「怒れるもの」と呼ばれる荒々しいものがあるとサレアの人々は信じています。悪しきもの、という印象ではないようですけれど。
    ガラ、ファーレントの信仰には、そういった記述があります。
  7. 多神教の場合、天使、悪魔に相当する神はいますか。
    神は二つの仮面を持つ。
    一つは人々に幸福をもたらす、いと美しき仮面。
    そしてもう一つは人々に災禍をもたらす、いと麗しき仮面。
    神は素顔を見せず、神の素顔を見るものは、やがて神となる。
    と、いう伝承がサレアにはあります。
    キ・ファの神話には「悪戯な神」の存在が記述されています。
  8. 異教・邪教はありますか。
    神を崇めることがすでにエルディアでは異端的です。
    そういった文化は北部サレア地方に限定されています。
    それで特に迫害されることはありませんが、風変わりな人たち、というような目で見られていることは確かです。
    キファ国は多神教国家です。が、信仰というよりも、もはや神話という物語になっていますから、国家として神を讃えることはしていません。
    ガラ国は一神教国家です。ファーレント国もガラ国と同じ神を信じています。
    国家宗教があるのはエルディア周辺ではこの2国ですね。
    また、サレアのさらに北にあるバトゥという地域に関しては、謎に包まれています。
    一応人が住んでいるらしいのですが、めぼしい産出品もない土地なので、誰もが無関心なのです。
  9. 異次元はありますか。
    サレアの人々が行なう幸見奇見(さきみくしみ)の術が、言うなれば異次元への入り口でしょうかねえ。
  10. その世界、地球上ですか。それとも、別の惑星ですか。
    まあ、地球上でよいと思います。
  11. 別の惑星の場合、衛星がいくつありますか。
    衛星は一つです。太陰暦を採用しているので、これは譲れません(笑)
  12. 別の惑星の場合、一年は何日ですか。
    太陰暦を採用しておりますので、明確に決まってはおりません。
  13. 別の惑星の場合、一日の時間の数え方は決めていますか。
    一日は十二刻です。一刻が約2時間です。
  14. 時計はありますか。
    あります。
  15. ある場合、その時計は一般人にも容易に手に入りますか。
    いいえ。ですが、手に入れようと思えば、いつでも手に入ります。
    一般の人々はそれを必要としないため、求めません。
    それで流通しないのです。特に高価でもないのですけれどね。
    一般の人々は、街ごとに時刻を知らせる鐘や太鼓の音で時を知ります。
  16. 住んでいる人々は、そこが惑星であるということを知っていますか。
    意識していません。
    彼らの意識は大地の支配権に向いています。
  17. 魔法は存在していますか。
    サレアの人々が使用する万物に潜在する力を引き出して使用する幻術をベースに、ある一人だけが、真術と呼ばれる万物の存在に働きかける力を使用します。
    これを魔法と読んで差し支えないかと思います。
  18. 存在している場合、どのような属性がありますか。
    属性はありませんが、「場」に働きかける力、「存在」に働きかける力、「力」を変性させる力などの分類が可能です。
    それぞれが得意とする方向性もありますね。
    真術の使い手はこれを自在に扱います。
    その代償は、自身の存在力です。
  19. 存在している場合、誰でも使えるものですか。
    いいえ。極めて少数の人々が使うだけです。
  20. 存在している場合、どうやって発動させるものですか。
    自らの存在力を媒介に対象の存在を読み解くことで発動させます。
    使えば使うほど、自身は空虚になります。もちろん、食事や睡眠、もしくは他者の存在力を吸収することで、失われた力を補うことはできますが、空っぽの状態が長く続けば死につながります。
    究極的には、自然に還元されてしまう。そういう力です。
    だから、サレアの人々は使えるけれど滅多には使わないのです。
  21. 魔物はいますか。
    いません。
    いえ、実在が確認されていない、と言うほうがよいでしょうか。
    もっともこれに近い存在はサレアの人々の言う「怒れるもの」だと思います。
  22. いる場合、魔物と人との関係はどのようなものですか。
    「怒れるもの」も、いつも怒っているわけではないようです。
    人の行いに腹を立て、それを意思表示することはあっても、悪さをすることを目的にしているわけではないので、魔物とはちょっと違いますね。
  23. いる場合、魔物の階級はありますか。
    「怒れるもの」というか、万物に宿るものにも強い力を示すもの、示さないもの、示さないけれど強いものなどいろいろあります。
    サレアの人はそれを「怒れるもの」と「そうでないもの」に区別しますが、力の強弱には頓着しないようです。
  24. あるなら誰にどのようにつけられますか。
    それを信仰するサレアの人々です。
  25. 世界征服をもくろむような、強大な魔王はいますか。
    もくろむのはいつも人です。
  26. 生まれ変わりはありますか。
    あるかもしれません。でも、それを確かめる術を、人は持ちません。
  27. ない場合、人は死んだらどうなりますか。
    土に返ります。
  28. 霊的なものは存在していますか(魂とか)。
    存在するかもしれませんが、確かめる方法がありません。
    サレアの人でも、この世界に存在しないものに「宿るもの」を想像し得ない、といいます。
    魂ではありませんが、故人への思いや記憶が、それに近いかもしれません。
    ふとした瞬間に蘇る思い出に救われる、というようなことはあるでしょうね。
  29. ここからの質問は、世界ではなく舞台となる国についてになります。
  30. どの国について答えますか?
  31. エルディアを中心に、周囲の国々と比較しながらお話しましょう。
  32. 主に舞台となる国の、気候はどうですか。
    エルディアは国土の8割が砂漠です。
    ガラは山脈と山脈に挟まれた細長い高地に、ファーレントは森林とわずかな平原に。キ・ファは西部はエルディアによく似ていますが、東部には豊かな海と、三つの大河を持つ水の国です。
  33. 天気予報はどのようになされていますか。
    爺さんたちがそれぞれに予測します。人生の経験と勘(笑)
    軍隊には空見師がいます。布陣の都合上、天候は重視されるんですね。
    でも、空見師の師匠たちは爺さんたちなので、これもベースは経験と勘と口伝。
    もっともエルディアの中央部では、天気があまり変わらないので需要が少ないのかもしれません。
    どちらかというとその日その日の気候よりも、天文官の作る暦のほうが重視されます。
  34. 主に使用されている暦はどう言ったものですか。
    太陰暦です。
  35. その国の衛生状態はどうですか?(上下水道など)
    完備されていました。
    だって、乾燥地帯ですから、水はどうしたって水源から水路を引かねばなりませんし、水路に汚水が混ざることは避けねばなりませんから。
  36. 主に使用されている言語は何ですか。
    公用語はエルディア語です。
    北方サレアではサレア語、南方ガラムではガラ語、東方ランガ周辺ではキ・ファ語、西方ではファーレント語がそれぞれ併用されています。
    中央でもファーレント語は教養の一つとして嗜まれています。
    ランガ出身のファ・シィンやイルージアはサレア語を除く4ヶ国語を話します。
    サキスはキ・ファ語はあまり得意ではありませんが、ガラ語とファーレント語には堪能です。
    フィル=シンはエルディア語が母国語ですが、キ・ファ語も読めます。ただし得意ではありません。
  37. 文化程度はどれくらいですか。
    中世と古代の境目くらいです。やや古代よりでしょうかねぇ。
  38. 文字はありますか。
    あります。
  39. ある場合、主に使用されている記録媒体は何ですか。
    ファ・シィンの時代はエルディアでは羊皮紙、キファでは竹簡。ファーレントでは和紙に似た樹紙を使用しました。
    この樹紙がファーレントの名産。エルディアやガラ、キ・ファでも利用が広まってゆきます。
    軽くてかさばらず、保管も容易ですから。
    フィル・シンの時代はこの樹紙が使用されています。
  40. ある場合、識字率はどれくらいですか。
    王族や貴族は全員、商人層までは7割がた読めます。書けるのは4割くらいかな。
    農民層は読み書きできる人は多くありません。
  41. 通信手段としては、どのようなものがありますか。
    伝書鳥、早馬です。
  42. 移動手段としては、どのようなものがありますか。
    馬、牛、足(笑)
  43. 人口密度はどれくらいですか。
    均せば一人当たり30km四方くらいでしょうが、生活できる環境が維持されているところに限定されるので……そうですねぇ、難しいです。
    シェル・カンの人口密度は10人/km、日本の平均人口密度の3分の1くらい。かなり発展しています。
    王都は8人/km、人口はほぼ同じくらいですが、街の規模が大きいので。
    ランガは街が小さくて、軍隊が駐屯しているのでかなり密な感じでしょう。
  44. 政治の形態は? 君主制? 共和制?
    エルディアは立憲君主制でした。王族議会の承認を得て、王が執政します。
    周辺国家は君主制国家がほとんどですが、ガラ国は十数年前に当時の国王がクーデターによって、玉座を追われ、共和制になりました。ただし厳然たる身分制度のうえの共和制なので、現代の共和制とは随分意味合いが違います。
    ガラの前国王とその家族はファーレント国に亡命しています。
    ファーレントの国賓あつかいですね。
    ファーレントは形式的には王政ですが、実際の政治は王ではなく、宰相が執り行っております。
    王は象徴です。したがって元ガラ国王は、ガラとの友好の象徴(笑)
    キ・ファ国は帝政です。ここがもっとも絶対君主制に近いです。
  45. 一番権力を持っている人は誰ですか。
    エルディアでは王族議会です。ついで貴族議会、民会。王はそれらの議会の意志を汲んで政を執り行います。
    キ・ファでは皇帝、ガラは国民議会、ファーレントでは宰相です。
  46. その人は、どのようにしてその地位につきますか。
    王族の男児であることがまず第一の条件。
    次に優秀であること。次に血筋です。
    娘とは異なり王の息子たちは、優秀であることこそが、王の血の濃さをあらわすと考えられていました。
    キ・ファ国は長子相続、ガラは選挙(ただし、選挙権も被選挙権は限られた一部の人にしかありません)、ファーレントは師弟制。
  47. 最下層の人々はなんと呼ばれていますか。
    ううむ。
    特に名称はありませんが、強いて言うならサレアとガラムの人々の暮らしは豊かではありません。
    ガラムは地形的に豊かでなく、サレアは「神」を信奉しているために、他地方の人々から敬遠されています。
    ガラにはスゥルと呼ばれる人々がいます。ガラ国の民は四等八級に分かれていますが、さらにその下にいる人々です。
    彼らスゥルは実質的に「人」だとは思われていないのではないでしょうか。
    法の上でも、信仰の上でも差別されています。
    ファーレントは、王族、貴族、民、の三階層の下に「奴隷」がいますが、奴隷の権利が法令で定められているために、身分というよりは職業に近いです。
    ただし、財産の所有は認められておりません。
    キ・ファは皇帝とそれ以外、という区分。実質どこよりも平等かもしれません。
  48. 最下層の人々の、生活レベルはどれくらいですか。
    エルディアでは、かろうじて衣食住に困窮しないくらいです。贅沢を望まなければ、不満なく暮らしてゆけます。
    ガラのスゥルたちは、それを管理する法もありませんから不明です。
    ファーレントの奴隷たちは、主に恵まれさえすれば、かなり豊かな生活を送ることができます。
    キ・ファは皇帝でもそれほど豊かな暮らしをしていません。
    まだまだ新しい国なので、富を私有できるほど豊かではないのです。
  49. 普通の人々の、生活レベルはどれくらいですか。
    都市部の人々は衣食住に困らず、ときどき娯楽を楽しめるくらいです。
    これはどの国も共通ですね。
  50. その国では、どんな産業が発展していますか。
    エルディアでは通商です。
    ファーレントは農業、ガラは牧畜と林業、キ・ファは東南では漁業、北部では窯業、南西は繊維業です。
  51. その国での名産はなんですか。
    インフラ(笑) 土木工事の技術は高いと思いますよ。
    他には馬です。西北部の草原で育つ馬は、キ・ファにさえ輸出されていました。
    窯業もありますが、キ・ファの陶磁器に比べると国際的な評価は低いですね。
  52. その国は、自給自足で国力を維持していけますか。
    維持できなくなったため、滅んでゆきます。
  53. 貨幣制度が使われていますか。
    はい。
  54. 使われている場合、主に使用されている貨幣単位は何ですか。
    レント。これはもっとも一般に流通している銅貨の単位。
    2分の1レントをリュー、3分の1レントをシリュと言います。
    10分の1レントはサレ。これが最小単位。
    銀貨はシィン。100レント。
    金貨はファム。100シィン(1万レント)です。
    そう、ファ・シィンは銀の花、イルガ・ファムは金の小鳥を差すことばです。
    ちなみにイルージア、イ・リュ・シアは朧の月を、サキス、セイ・キ・シャスは日輪を示します。
  55. 使われている場合、日本円に換算した相場を教えてください。
    1レントで買えるもの……
    だいたい庶民の1日分の食費が10レントです。
    月の収入が、3シィン、つまり300レントくらいです。
  56. モデルとなっている、実在の場所はありますか。
    ありません。
  57. 変わった職業では、どのようなものがありますか。
    鳥。ガラム街道の運び屋さんたちです。伝書鳥にちなんでつけられました。
    鹿。サレアの運び屋さんたちです。凍った大地を駆けるヘラジカにちなんでそう呼ばれます。
  58. その職業に就くにはどうすればよいですか。
    ガラムやサレアに生まれれば自動的に。それしか職業を選べませんので。
  59. 一般人にも苗字はありますか。
    あります。
  60. 一般人に苗字がないのなら、どんな人に苗字がありますか。
    苗字の他に貴族にはそれぞれ氏族名が、王族には譜が、あります。
  61. 人名につける敬称にはどんなものがありますか。
    王にはエルディアル、王妃(ただし、母后となる女性だけ)はエルディアナ。
    エルディアナはやがて女王をも指す言葉となります。
    シエル、これは将軍職にある人への敬称、女性形はシエナ。
    シェル・カンのシェルはシエルの派生語です。武人だったファ・シィンが築いた城なのでそう呼ばれました。将軍の城、ですね。
    物語には出てきませんが、本来の名前はガライダル城塞です(笑)
    ついでなので、ティエル・カンのティエル。
    これはもともと、ティール・エルディア。エルディアの栄光を意味する言葉です。
    イルージアの真名、ティエリアもこれの変化形。
    エラム、は軍人さん、主に士官以上の軍人への敬称です。
    通常公の場では官職で呼び合うのが礼儀とされています。
  62. 国内情勢はどんな感じですか?
    不穏です。表には見えない軋轢が、王族議会とファ・シィンの間に発生しています。
  63. 外交情勢はどんな感じですか?
    虎視眈々と、周囲の国がエルディアの通商利権を狙っています。
    キファとの停戦が終焉を告げ、ガラの動向もあやしい。ガラが動けばファーレントも出てくる。
    そういう状況にファ・シィンは聡すぎ、議会は鈍すぎたのです。
  64. 主に舞台となっている場所は、治安がよいですか。
    まだそれほど悪くはありませんが、安全とは言い切れません。
    市民も夜間は出歩くことを禁じられています。
  65. 治安を守る組織は何ですか。
    もともとは王族議会の任命する警備兵です。
    他に自警団があります。
  66. 一般に使われている武器は何ですか。
    剣や槍、攻城器などです。
  67. 家族形態はどうなっていますか。
    母系社会、でも家長は父です。
  68. 結婚という制度はありますか。
    はい。
  69. ある場合、一夫一妻制か、一夫多妻制か、多夫一妻制か、それ以外のうちどれですか?
    一夫多妻ですが、たくさんの奥さんを養えるのはごく一部の富んだ人々だけで、大多数の市民、貴族、王族は一夫一婦制ですね。
    現実に複数の奥さんを持っているのは一部の王だけじゃないかな。
  70. 変わった食べ物では、どんなものがありますか。
    馬乳酒とか、羊発酵乳でしょうか。
    まあ、普通(笑)
  71. 一般的に好まれている嗜好品はなんですか。
    酒、たばこ。
  72. 医者、または医者に代わる存在はいますか。
    います。
  73. いる場合、どのようにして治療をしますか。
    外科手術ができる医師の多くは軍属です。
    市井のお医者さんたちは、医療というより保健が専門。
  74. いる場合、治療の代償に受け取るものはなんですか。
    お金です。医者も食ってゆかねばなりません。養わなくてはならない妻子もいるでしょう。
  75. 変わった薬には、どのようなものがありますか。
    香薬。炊いて吸引する薬です。多くは沈静、鎮痛を目的にしています。
    死の苦痛を軽減するために使われることが多く、そのためにこれを「失われた者の息吹」と呼ぶ者もいます。悪用すると、死にも至るので、この呼び名はあながち間違いではありません。
    もちろん逆に興奮を目的にするような香薬もありますが、こちらは花宿で使われる媚薬ですね。
    これらの香薬には常習性があるため、医師だけが処方します。
    他には「晶花(カシヤン)」という毒物。花のように美しい結晶を成す鉱石ですが、体内に入ると内臓を腐敗させます。
  76. 変わった病気には、どのようなものがありますか。
    特にはありません。
  77. 国単位で発行している、信頼の置ける地図はありますか。
    これは国家機密なんじゃないかな。
  78. ある場合、それは誰でも手に入るものですか。
    手に入らないです。
  79. その国に伝わる伝説にはどのようなものがありますか。
    女王がたつとき、国が滅びる。
  80. 伝説を伝えるのは誰(何)ですか。
    サレアの石碑。
  81. 人間とは違う種族が共存していますか。
    いいえ。いや、存在が確認されていない、と言うほうがいいのかな。
  82. いる場合、その地位は?
    (不明です)
  83. いる場合、人語を解しますか?
    (不明です)
  84. 解す場合、その伝達手段はどのようなものですか。
    (不明です)
  85. その国での、主食は何ですか。
    エルディア、ガラ、ファーレントではパンです。でも平たいの。ナンみたいな感じかな。
    キ・ファは雑穀を炊いたもの。
  86. 神聖視されている動物は?
    蛇です。乾燥地帯なので、水の象徴として大切にされています。
    エルディア王家の紋章も、蛇がモチーフです。
    ガラムでは大鷲を自分たちの象徴に、サレアでは白鹿を神の使いと尊びます。
  87. 忌み嫌われている動物は?
    蠍。
  88. 機械はありますか?
    電気的な動力を必要としない機械ならあります。
  89. あるとすれば、その動力は何ですか?
    人力、もしくは水力(水道)や風力(風車)
    馬や牛に引かせる戦車や攻城器もあります。
  90. 主人公の周辺で流行しているものはありますか?
    詩歌舞踊。
  91. 一般的な服装とはどんなものですか。
    貫頭衣を腰紐や腰帯で止めています。その上から長い一枚布に襞を織り込んで纏います。
    この布の質と量が経済力を現します。
  92. その衣類は、お店で買えるものですか。
    はい。わりと高価です。
  93. 学校はありますか。
    王族、高位の貴族の子弟が通う学院がありました。
    イルージアもここで学びました。
    サキスは学院長を引退したハン大老の内弟子です。
  94. ある場合、どのような仕組みになっていますか。
    王族院と貴族院、他には私塾があります。
    王族院では王族としての務めを説くことが第一。
    学問の研究は、政務に携わる王族としては、どちらかというと歓迎されないことでした。
    一般の国民が通うのは官舎に併設されている学び舎。
  95. ある場合、義務教育はありますか。
    一般の国民は国益を享受するための存在です。
    納税と一定の徴兵以外の義務は一切負いません。
  96. ある場合、学校には誰でも行けますか。
    はい。学ぶ意思と能力があれば。
    能力の中にはある程度の経済力も含まれます。
  97. ある場合、教育費は必要ですか。
    もちろん。無償であるはずがありません。
  98. 教育費が必要だとしたら、どれくらいのものですか。
    都市部に住むわりと裕福な層が気負い無く支払える額です。
    山岳部の民も、多少背伸びをすればかないます。
  99. 何歳で成人しますか。
    だいたい14、5歳くらいで制度のうえでは大人の仲間入りをします。
    将来、武官となる者は、このころに初陣を済ませますし、文官となる者は見習いとして官舎に配属されるのです。
    実際に大人として認められるのは25,6歳くらいからかな。
  100. 未成年に対する制約はありますか。
    ありません。
    未成年に対する大人側の制約は多いですよ。
    みだりに酒を飲ませちゃいけない、たばこを吸わせちゃいけない、エロ芝居をみせちゃいけない(笑)
    どれも罰せられるのは大人側です。
  101. あるとしたら、具体的にどのようなものですか。
    あ、98に書いちゃいました。
  102. 最後に、何か一言どうぞ。
    舞台は決して理想郷ではありません。
    国としての寿命が尽きているエルディアと、生まれたばかりの国キファの鬩ぎあい、その中から生まれる新しいエルディア。
    そのために人生を捧げる人々の道の険しさを、思っていただければ、幸いです。

出題はこちら: 世界観構築のための100の質問