Diary

9月30日(土)

 この共有ファイルはこのネットワークグループからは自在にアクセスできますから、他の端末から作業してください、と朝お願いして、夕方に
「作業したいんですけど、もう使えるようになりましたか?」
 と訊ねられてドびっくり!
 デスクトップにアイコンがまだないみたいなんですけど、と続いた言葉に声を失うわたし。
 こんなふうに驚いたのは本当に久々でした。
 ネットワークについて簡単に解説をして、作業に取り掛かってもらいましたが、なんだか新鮮だったなあ。
 こういう解説は最初にしておいたほうがきっと親切だったよね。朝一から終業真際まで、結果として待たせてしまったんだもの。ちょっと気遣いが足りなかったと思う。
 人を教えるって、自分と直面することでもあるんだなあ。
 わたしは基本的にザツだからな。

9月29日(金)

 マスタは全部上書きしてください、差し替えだと思っていただいて結構です、とお願いしたにも関わらず、新規分だけが追加されていてショック。
 旧データの中に差し込むように新規分が加えられてしまったので、もうグッチャグチャ。
 商品マスタと資材マスタを管理している商品構成マスタは大打撃を受けました。
 もう一度マスタの差し替えをお願いすればよいかと思い、再度完全に上書きしてください、とSEさんにメール。
 ところがそのお返事は、「当初から今回は差分だけを読み込む予定でした、説明不足ですみません」と。
 ……当初からの予定って、なに?
 マスタは全て差し替えてくれと、わたしはお願いしたんだけど。
 そもそもその予定って、クライアントの要望より優先しなきゃいけないものなの?? それは何? 聞いてあげるから言うてみ?
 などと思ったんですけども、そんなことを追求したって解決にはならない。とにかく全部差し替えてもらわなくちゃ先には進めませんから、
「ご予定にないことをお願いして心苦しいんですけど、ご助力いただければ幸いです。近日中に全てのマスタの差し替えをお願いします」
 とだけ返信いたしました。
 ……商品マスタって顧客データと違って入れ替わりが激しいんです。同じ品番・品名でもシーズンで構成品が違ってくることも多いです。
 定番商品以外は毎回過去のデータを確認して修正するよりも、総入れ替えをしたほうが手っ取り早いし正確。
 入らないコードを生かしておいたために、オペレータが入力時にコードを間違える、なんてことも想定されますから。やっかいですものねぇ、そういうのって。
 だから、全て差し替え、といったら丸ごと差し替えてくれないと困るのです〜。
 しかし、まあ、何か事情があったのだとしても「差分の読み込み自体、完全じゃなかった」ことに関しては、どう言い訳をしてくれるのかしら。ホントウの意味で「差分」は読み込んだなら、不要なデータと必要なデータが混在することもないわけですから。
 そういうことで来週がちょいと楽しみ。

9月28日(木)

 一生懸命なのはわかるんだけど、まずは落ち着いてー、お願いだから落ち着いてー。
 と、そんな日々。
 困ったと感じる反面、一生懸命だからこその大慌てなんだろうと思うと、それはそれで好ましさも覚えます。
 新人さんなんですよね。新人だから、できなくて当たり前なんです。できてほしいと思うけど、それはわたしの願望でしかない。
 できないことはできるようになってさえくれれば良くて、できない間はわたしがフォローする。そうやってわたしも先輩たちに育ててもらったんだもの。
 だから、自分が新人であることさえ自覚してくれればなあ、と思います。
 それは仕事に対する姿勢とか、ぶっちゃけ職場に対する謙虚さとかそういうことではなくて。
 失敗して当たり前だから、失敗に対してもっと堂々と構えててくれていいっていうところ。
 失敗したら取り返せばいいんです。素早く、冷静に、まるで他人事のように。
 反省は、あとで気のすむまでゆっくりじっくりすればいいんだもの。落ち込むのも同様。
 だから今は落ち着いてー。まずはフォローの仕方を覚えてー、お願いだからパニックに陥らないでー。
 でも、不慣れなことを頑張っている間は、どうしてもちょっとしたイレギュラーに心を乱されるのもまた道理。
 そういう心のケアも適う指導力がわたしにあればよかったんだけど。
 慌てふためく新人さんを落ち着かせるためにできることというと、フォローを実際にやってみせることと、お茶をご馳走するくらいのことで、なんとも力不足を感じます。
 ……あらためて上司や上役殿には感服。

9月27日(水)

 4時前に突然電話が掛かってきました。
「奥様が以前にご購入されたお布団のことなんですが。奥さま、以前にお布団ご購入されたことありますよね」
 そりゃあ寝るときに布団を使わない人は珍しいので「購入したこと」はあるでしょうよ。
「そのお布団についての調査なんですけど、以前お布団をご購入されましたよね」
「調査の目的はなんですか?」
「いえ、調査なので。ご購入されましたよね? そのお布団についてなんですが」
「調査の目的は何かとお聞きしているんですが、お答えはいただけないのでしょうか」
「……はあ、そのぉ……目的と言いますとたとえばどのような?」
 いまどき調査の目的も確かめずに応える人ってめずらしいと思う。
「御社が調査していらっしゃるという布団購入に関する調査の動機と、調査結果の用途を主にお伺いしております」
「あのー、ええっと……そのぅ、動機と用途とおっしゃるのは、たとえばどのような」
「(話になんねぇ)」
 時間の無駄なので受話器を下ろしました。
 まあ、まさか架空請求に使いますとか、訪問販売で落ちそうなヒトを探してますとかは言えないだろけど、そうでないならこんな不審な受け答えしかできない人にオペレータを勤めさせとくのはやめたほうがいいと思うよ。会社の信用に関わる。
 わたしとしては「十年以上布団を買いかえていない人を対象に布団の新規購入あるいはクリーニングのご案内をしている」くらいの返答は期待してたんだけどね。
 ……そういう返答があった場合? もちろんお返事は
「間に合ってます」

9月26日(火)

 ネットワークの認識も今ひとつっぽい? 今日はファイルの「読み取り専用通知」に驚いて大騒ぎしてました。ファイルが壊れたーって。
 人事課長の「有資格っていっても、どうせ『ちょっと触れるつもり』程度だろうから、期待しないようにね」の言葉の重量を肩に覚える本日です。
 資格取得のための勉強は、あくまでも資格を取得のためのもの。仕事に活用できる力になっている保証はない、ということですな。わはー(泣)
 ま、でも、必要に迫られればできるようになるだろうから、おおらかに見守ることにいたしました。
 眼差しがやや温めなのは勘弁してください。
 ところで今日ははじめて奥様付合いを意識しました。
 朝、エレベータで一緒になって「何ヶ月ですか」から始まった会話。
 その方は7月に第三子を出産なさったそう。「同級生ねー」とやさしい笑顔が印象的でした。
 これまで仕事中心で生活してきたから友人も知人も仕事関係+学生時代からの馴染みが主でした。
 ご近所さんとは朝夕に顔を見れば通りすがりに挨拶をする程度で、お住まいも家族構成も意識しない感じ。中にはお顔は知っていてもお名前は知らない、という方も。お互いにね。
 でも今後はご近所さんとのお付合いも、子どもを通して深いものになってゆくのかな。
 いまからちょっとわくわくします。人生の登場人物は多いにこしたことはないもの。
 もっとも「偶然近くに住んでいて」「偶然同じ年頃の子どもがいる」だけの繋がりですから、それが友人という付合いにまで発展するかどうかは未知のもの。
 未知だけに、楽しみ♪

9月25日(月)

 今回の引継、二人のうちの一人はMicrosoftのOffice Specialist、Expertの資格を複数取得しているのですが。
 ……、というのんが今のところの正直な評価。
 あまりにも……なので、いったいどんなスキルやタスクが試験の評価対象になっているのかを調べました。
 たとえば『Office 2003 Editions Excel 2003 Expert』なら、こんな感じ→【公式ページ】
 どれも基本操作なのに(それができなきゃエクセルはただの集計用紙か方眼紙になってしまう)なぜにも有資格者ができないのか、と……。
 一番がっくりきたのはワークシートに設定された関数(ただの条件分岐と配列参照です)をうっかり消してしまった、消した状態で保存もしてしまったときのこと。
八仙花(以下 八)「IF,INDEX,MATCHで修復お願いします。参照データは」
新人 (以下 新)「は?」
八「(嫌な予感を覚えつつ)関数はご存じですよね」
新「はい」
八「配列です。INDEXとMATCH…………条件分岐と」
新「は? ……関数ってコレのことでしょ」
 指差す先には「Σ」!
 そのときの会話からわかったことなんですけども、どうも彼女の言う関数は「SUM」の様子。あー、まあ、それも関数だよね、うん。
 業務の遂行に関わる基本能力から育てている時間はないから、それをベースに業務の内容を引き継ぎたかったんだけど、と、ちょっぴり恨めしい気分になりました。
 AccessVBAの説明はメンテナンス上必要だとは思ってたけど、そこまで辿りつくのはこの様子ではきっと無理。
 基本スキルから教えろというのなら、もちろんやってみしょうとも、ええ。
 でも、それを当たり前だというのなら、給料もらうのはやめて授業料払って……。
 だってその時間は、仕事してないんだから〜。

9月24日(日)

 一日遅れでお彼岸参りに(混雑するから)
 春のお彼岸のときは淡い色でふわっとした感じのお花が中心。パステルトーンでファンタスティック。
 秋のお彼岸は、それにくらべると色も形もモードな印象。結構、素敵。
 いえ、お墓に備えられたお花のお話なんですけどね。
 竜胆の青が鮮やかで、花が差す空がまた高くて、日差しは少し遠くて透明で。
 ここに流れる和やかな時間が、わたしは好きです。
 お掃除をして、お花を供えて、お墓の前で手をあわせ、ふと見ると墓石に自分の姿が映ってる。
 膨らんだお腹の辺りに日が差していて、ああそうかって思った。
 この子はいつかこの子の伴侶になる人、この子と一緒に人生を歩む人からの大切な預かり物だって感じたんだけど、言葉にするとなんか変だね。
 わたしが産む子ではあるけれど、所有者じゃないことを覚えていないとなー。これからもずっと。

9月23日(土)

 すっかり月記の装いです。
 日々綴るには綴るのですが、更新作業にまで至らずにおりました。
 拍手のメッセージもありがたく拝見しております。励ましのお言葉、小説のご感想、本当にありがとうございます。
 お返事がなかなかできず、すみません。
 二週間前にやっと後任が決まりまして、現在業務の引継中。予定では10月15日に退職予定なので、それまではもうしばらくこんな調子が続くのではないかと思います。
 ……もう少し早く退職して、出産準備などをしながらのんびりと創作にふけるつもりだったのですが、結局ギリギリまで勤務することになってしまいました。思うようには行かないものです、人生は。
 それでも後任が決定し、引継も始まったとなればある程度の見通しもたちますし、残す三週間を頑張って働きたいと思います。

9月22日(金)

 ひとつ作業が終わるごとにわたしに確認してくださいね、とお願いしているのですが、全部終えてしまってからご報告を頂くことが多くなりました。
 わたしはミスに対してもリテイクに対しても耐性があるのでやり直しを命じられることにも特にストレスは覚えませんが、誰もがそうだとは限りません。特に仕事を始めて間もないときに、ミスやリテイクが重なることに大きなストレスを覚えやすい人もいるんですよね。
 なのでなるべくそういうことにならないように、一個ずつ承認を出すようにしてるんですけど。
 2週間目も終りとなると若干油断が生まれるようで、事後承諾が増えてきました。
 事後でも承諾できることだけなら良いけれど、中には「いや、これはダメでしょう」というものも少なからずあって、指示を仰ぐ大切さを伝えることと自立を促すことのバランスを取るのはなかなか難しいです。

9月21日(木)

 引継は順調ですか、問題はありませんか、と問われ一瞬口篭るわたし。
 引継自体は順調なんだけど、個性の部分でいくつか引っかかる点があって。先走っちゃうとか、ノート至上主義(?)とか。
 でもそういうのって本当に個性と主観の問題だから、人に語るようなことではないんですよね。ましてや上に報告するようなことでは絶対にありえない。
「順調です。お二人とも熱心に取り組んでくれています」
 この分なら予定通り引継は完了します、とご報告。
 でも悩みどころは多少、見透かされている模様。お察しの通りです〜。
 引継が済んだあとはもう力になれることはないんだよなあ、と思うとちょっと寂しくも思いますが、だからこそしっかりと業務を引き継いで、同僚や上の方々にはこれまでと変わりなく仕事を進められるよう、頑張りたいです。
 まあ、あらためて「頑張るぞーっ」なんて、力むほどの仕事でもないんですけどもね。

9月20日(水)

 定期健診でした。母子ともに健康ということで、一安心。実は前回の検診のときに赤さんに不整脈っぽいものがありましてどきどきしていたのでした。
 この時期なら心臓も完成していないのでよくあることなんですよ、との説明は受けていたのですけれど、今日の検診で、やっと安心できました。
 午後からはランチに行って、映画(X-MEN F)を見て、お茶をして、なかなかに楽しい休日でした。
 映画の感想ですが。
 前回までの目的の「過去を探す」こともそっちのけな主人公の奔走っぷりが、彼の選択の全てを語ってくれたように思います。世界か愛か? 考えるまでもなく、愛ですよ、たぶん。
 でも彼の「愛」はいわゆる恋愛とは違う気がするな。

9月19日(火)

 いったいいつまで仕事を続けるつもりなの、と母sからの問いかけ。どうしてうちの義母&実母はこんなに息ぴったりなんだろう(笑)
 もし正社員で働いていたなら産前産後のお休みは、産前三週間、産後五週間くらい+有休ですよーとご説明。
 だって産前四週まで働いていないとお手当てがもらえない。そして必ず予定日に生まれてくれるとは限らないんだもの。
 もっとも今のわたしは一応「アルバイト」なのでその辺は関係ないんだけど。
 だから今わたしが働いていることもおかしなことではないんです、と申し上げると就労経験の無い義母は「まあ、そうだったの」、バリキャリ(古)の走りだった母は「あー、忘れてたわ」
 他にも
・病院では産後1日目から自力歩行が始まる
・一日目は授乳にも通う
・二日目からは母子同室
・検診も産婦人科の診察室まで通う
・シャワーも浴びる
・赤ちゃんの沐浴講習もある
 で、結構「動け動け」の一週間になるから、自宅に戻ってから寝っぱなしってのも変でしょう、とお話ししてみました(ついでに見舞いも毎日通うなんてのは遠慮してくれ、忙しいから、とも)。
「だからまあ、やっつけになるけど家事もそこそこにはできると思う(今だってやっつけだし)」
 母sのころはおよそ一ヶ月間、ほぼ布団の上で何もせず過ごしたそうで、二人とも時代のギャップに絶句しておりました。
 最後に母が「もはやお産でさえ、親として教えられることはないのね」なんて言っていたのが可笑しかったです。
 今は昔とは違うことは聞き知っていても、ついつい自分がお産のときに母親から言われたことを繰り返してしまうんですって。面白いね。
 ちなみに母は分娩室まで立ち会う気満々だったらしいのですが、「立会いは一人、原則夫(志願制)」と伝えると、これにも項垂れておりました。
 何かにつけて「うわーっ」と盛り上がりやすい人なので、立会いはもとから無理だと思うんですけどね。喧しくって適わない。構ってさしあげる余裕もたぶんない(笑)
 でも項垂れっぷりがあまりにもかわいそうだったので、退院日には仕出しで一緒に食事でもしましょうよ、と言っておきました。それは素敵だ、と即座に浮上する母が、わたしは案外好きです。
 それにしても「人生の大事に、あなたは淡白すぎる!!」のフーガには、今も笑いが止まりません。
 むしろわたしとしては、熱くなっても仕方がないことだとは思わないのか、と思うんですけどねぇ(笑)

9月18日(月)

 未明、凄まじい痛みに目が覚めました。
 よもや斜腹筋が攣るとは思いもしませんでした。足が攣るのはもう慣れっこなんですが。
 あまりの痛みにちょっとばかし泣いたのはここだけの話。いや、もう、ほんとにすごい痛みで。
 そこから先はまともに眠れなくて、おかげで今日は日中をうつらうつらと過ごすことになりました。
 休日でよかったなあ。

9月17日(日)

 腰背痛に肩こりに足のむくみ。
 どれをとっても「あーイヤだ」って感じなんですが、旦那がマッサージしてくれるのは嬉しかったりいたします。
 妊婦特権とでも申しましょうか、最近は夕食後の食器の片付けまでやってもらっちゃっていたりして(とうに掃除や洗濯物干しはお任せ♪)今まで以上にラクをさせてもらってます。
 ……わたしが「大変ねぇ」に対して「?」になってしまうのは、ラクをさせてもらっているからなんだろうなあと思うこの頃です。
 全部一人でやるとなったら、そりゃあ一大事だよなあ……。そんなことにならなくてよかった。

9月16日(土)

 土曜日ですが、週末ごとのお仕事の引継のために本日は出勤。
 わたしは金曜日の夜に片付けてしまっていましたが、お一人は土曜日も出勤する(そのかわり別の曜日にお休みする)とのこと。
 一週間の間に少しずつ溜まる仕事や、週末に必須の仕事を片付けるにはちょうど良いように思います。
 仕事を溜めなければ気持ちに余裕を持てますし、余裕があれば失敗は少ないし、失敗が少なければ苦手意識も覚えなくて済みますから。
 苦手意識を持ってしまうと仕事が楽しくなくなってしまうんですよね。
 そうなるともう、会社へ来る目的がお金だけのためになっちゃったり、あるいは社交サロンとしての価値しか見出せなくなってしまったり。
 そういう働き方しかできなくなると、会社も上司も同僚もそういう目でその人を見るようになるから……。
 余裕は大事だなって思う。
 でも、その余裕。
 誰かの無理の上にあってはいけないんですけどね。これは当然。